河瀬大介デザイン事務所

一眼レフが登場した頃、よくAFとMFではどちらが良いか、とあれこれ言われたものだった。

が、ピント合わせが自動であろうと手動であろうと、写真の質には影響があるわけではない。

自動で合わせたほうが便利だと判断した人はAF一眼レフを使用すればいいのだし、やはりピントは手でピントリングを回して合わせるほうが写したという実感があるという人はそうすればいいというだけのことである。

が、多機能ということで比較するなら従来からのMF一眼レフよりAF一眼レフのほうが優れていると言わざるをえない。

測光方式を変える、細部の露出をコンピュータで測光してより精密な露出を決める、段階露光をする……AF一眼レフはまさにカラー時代の優れモノである。

AF一眼レフが主流であれば、メーカーは当然AF一眼レフの改良を進めていくわけだが、それでも各種MF一眼レフは市販され続けているわけで、それだけ需要があるのだろうし、AF機構では得られない微妙な撮影の感触を捨てきれない。

MF一眼レフはずっと従来のスタイルのまま健在だ。

写真機の変わらぬスタイル、そう、そこにMFカメラの魅力がある。

河瀬大介デザイン事務所では、MFカメラにこだわった写真アートを追求しています。